今日は、家族の職場の方が出演される定期演奏会に行ってきました。

会場はザ・シンフォニーホール。


開場前からクラシックファンで賑わい、客席はほぼ満席でした。

関西シティフィルハーモニーは、1974年に関西の大学オーケストラ卒業生を中心に結成され、創団20周年を機に現在の名称となった、伝統ある社会人オーケストラです。
毎週土曜の夜に練習を重ね、「アマチュア精神に基づくグレードの高い演奏」をモットーに活動されています。
家庭や仕事で練習時間は限られていても、幅広い年代の方たちが一丸となって、クオリティに妥協せずにハイレベルな演奏を目指している姿に、とても刺激を受けました。
実はこの演奏会に行く1週間前から、YouTubeでプログラムの曲を少しずつ予習していました。特にサン=サーンスの交響曲第3番「オルガン付き」については、彼の人生を調べながら聴き込みました。
プログラムは、
- ヤナーチェク 狂詩曲「タラス・ブーリバ」
- フォーレ 組曲「ペレアスとメリザンド」作品80
- サン=サーンス 交響曲第3番「オルガン付き」ハ短調 作品78
- アンコール
マスカーニ作曲 歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より間奏曲
特にサン=サーンスの「オルガン付き」は大迫力。
ホール全体を震わせるような響きに圧倒され、自然と胸が熱くなりました。
演奏が終わった瞬間には「ブラボー!」の声も飛び交い、会場全体が興奮に包まれていました。
また、コンサートマスターの姿勢や弾き方に釘付けになりました。
さすがプロの先生で、肩甲骨から全身を使って伸びやかに演奏され、体と楽器が一つになったようでした。
その姿を見て、これまでY先生から言われてきた「背中から弾く」という言葉の意味が、初めて腑に落ちたように思います。
演奏を聴くだけでなく、音楽をする者として大切な学びをいただいた瞬間でした。
そして演奏を聴きながら、ふと部活の選択を思い出しました。
関学の交響楽団でバイオリンをするか、邦楽クラブで箏をするか迷い、結局初心者には敷居が高いと考えて邦楽を選んだあの時。もし違う決断をしていたら、私は今、この舞台でバイオリンを弾いていたかもしれません。
ちなみに、バロックアンサンブル部に見学に行ったり、チャペルオルガニストのオーディションを受けて合格をいただいたこともありました。けれど、どうしても箏をやりたい気持ちが勝って、両立は難しいと感じて辞退しました。
さらに、30歳の頃にも一度バイオリンに挑戦したことがありました。
数年ほど箏から離れていた時期に習い始め、先生からは「今からでもアマオケ入れるよ。入るよね?」と勧められたのですが、その時はアマオケなんて夢のまた夢だと思っていました。
今振り返ると、あのまま続けていたらバイオリン歴20年になり、そこそこ弾けていたかもしれません。
実際、アラフィフになってから再びバイオリンを始めたときは、すでに箏や三味線の手の形になっていて、バイオリンの手になかなかならず苦戦しました。
首や腰の痛みもあり、今は休止中ですが、この日の演奏を見ていたら「やっぱりまた弾きたいな」という気持ちが湧いてきました。
けれど最終的に私が選んだのは箏と三絃の道で、その結果として今、こうして人に伝える立場にいます。
人生の分岐点を振り返りながら聴いた初めてのオーケストラは、音楽の楽しさと、自分の歩んできた道の意味を改めて感じさせてくれる時間でした。
バイオリンが弾けるようにならなかったことは、やはり心残りです。
あの道を選んでいれば、また違う人との出会いやつながりがあったかもしれません。
でも、その選択をしていたら今の生徒さんたちとは出会えていなかったはずで、それを思うと今の道に感謝の気持ちが湧いてきます。
どちらが正解だったのかはわかりませんが、こうして音楽を続け、人に伝える立場にいられること自体がありがたいことだと思います。
