小学校1年から高校3年まで、大学受験の前日までピアノを習っていました。
正直に言うと、楽しかった記憶はほとんどなく、
「行かされていた」という感覚で、ただ弾いていただけでした。
それでも今振り返ると、
あの経験が、今の音楽の土台になっていると感じます。
ただ、感情を込めて弾くことや、フレーズを理解すること、
力を抜いて音を出すことは、
ほとんど身についていなかったと思います。
大学に入ってから、箏に出会いました。
大学1年から4年まで、部活で箏(ときどき十七絃)に没頭しました。
社会人1年目の6月、会社の近くのカルチャーセンターで三絃を始めます。
実は大学卒業直前から、
「三味線が習いたくて仕方がない」という猛烈な波が押し寄せていました。
配属が決まると同時に、教室探しを始めたのを覚えています。
当時はまだインターネットも普及しておらず、
頼りにできたのは街で目にするチラシくらいでした。
その後、箏も習い始めましたが、
昔ながらのお教室の雰囲気や考え方に、
部活からスタートした私にはどうしても馴染めないことが多く、
2年ほどで辞めることになります。
ちょうどその頃に結成された邦楽ユニットに、後輩から声をかけられました。
部活の延長のように、演奏できるサークルだと聞き、参加することにしました。
れど、気がつけば「門下生」という立場になっていました。
ただ、門下生になったからといって、
すぐに何かが大きく変わったわけではありません。
当時はお免状を取るつもりもなく、
そうした流れとは、少し距離を置いていたと思います。
けれど時間が経つにつれ、
少しずつお免状の話などが出はじめ、
その方向性に、次第に疑問を感じるようになりました。
20代後半で一度、
箏と三絃への熱がすっと冷めます。
代わりに押し寄せてきたのが、
「バイオリンが弾きたい」という波でした。
音楽教室で、個人レッスンに1年半ほど通いました。
その後、しばらく何も楽器を習っていなかった、30代前半のお正月。
街を歩いていると、「春の海」の箏の音が流れてきました。
その音を耳にした瞬間、また突然、箏が弾きたくなったのです。
そして、先輩や後輩がいる社中に戻りました。
そのときは、ただ純粋に、箏が弾きたかっただけでした。
けれど振り返ってみると、
この何気ない選択が、のちに自分の人生に大きく関わることになります。
気がつけば、思っていた場所とは、
少し違うところに立っていました。
そこからの20年は、山あり谷あり。ここは省略します。
2018年4月から、箏・三絃と並行して胡弓を始めました。
バイオリンと似ているところがあり、当時は少しハマっていました。
毎日15分でもいいから触る、と決めて練習し、
進捗を残すために動画も撮っていました。
その中で、なぜか視聴回数が多かった動画が2本あり、
今回、それも紹介します。
2021年4月から約1年休会し、
社中を辞めたあと、これからどうするかを見つめ直す時間をつくりました。
(2022年3月に正式に退会)
その間は、箏や三絃を新たに練習する気力がわかず、
刺し子、刺繍、クロスステッチ、塗り絵、美文字練習、
かぎ編み、羊毛フェルト、写経などに取り組みながら、
自分自身と向き合う時間を意識的に過ごしていました。
コロナ禍ということもあり、生徒さんも少なく、
時間に少し余裕があった時期でもありました。
2021年8月頃から、再びバイオリン熱が上がり、個人レッスンへ。
毎日バイオリンを練習する日々が始まりました。
同時期にウクレレにも目覚め、YouTubeを見ながら独学で練習しました。
ウクレレ(独学・4ヶ月)
バイオリン(レッスン歴 約2年)
バイオリンは、個人レッスンに2年ほど通いましたが、
なかなか良い音にならず、
練習すればするほど、
かえって下手になっているような感覚がありました。
指が思うように広がらないこと、
小指に力が入らないこと、
そして肩や腰に痛みが出てきたこともあり、
レッスンはいったん辞めました。
その後は独学で弾いていましたが、
胡弓と同じく、バイオリンの音色は家族(ペットを含めて)にあまり好評ではなく、
続ける気持ちが少しずつ薄れていきました。
お箏や三味線の指の形が、すっかり体に染みついていて、
今さら別の楽器を始める難しさも、正直に感じました。
ウクレレやバイオリン、その他の趣味も、
私はどちらかというと熱しやすく冷めやすいほうです。
「とりあえずやってみる」ことは多いけれど、
3日坊主で終わるわけではなく、
気がつくと、少しずつフェードアウトしていきます。
それでも不思議なことに、
箏と三絃だけは、辞めずに続いています。
気づけば、もう30年以上になります。
たまに生徒さんに、こんなことを言われます。
「私は先生と違って、サラッと弾けないんです」
でも実際には、
サラッと弾けているように見える裏側には、
生徒さんが今感じているのと同じような時間がありました。
簡単にできるようになったことは、ひとつもありません。
試行錯誤を重ねながら、時間をかけて、
少しずつ積み重ねてきただけです。
動画を見ていただくと分かると思いますが、
バイオリンやウクレレでは、
私は完全に初心者です。
思うように音が出ず、
練習すればするほど悩むこともありました。
だからこそ、
「弾けない気持ち」が分かります。
それでも、これだけははっきり言えます!
うまくても、下手でも。
諦めずに、楽しく、コツコツ続けること。
お稽古は、
「上手くなるためだけの場所」ではありません。
やる気を維持するための場所です。
独学では、どうしても限界があります。
だから私は、これからも
「続けるための稽古」を
大切にしていきたいと思っています。
